【本】17093『時間をかけずに成功する人 コツコツやっても伸びない人 SMARTCUTS』シェーン・スノウ

投稿者: | 2017-07-09

指導者の重要性、経験の重要性、など。
努力のための努力に意味はない。

医療界でも、「○年の経験」などが専門医の条件として平然と記載されている。
同じ期間でも人によって得られる価値は大きく異なるのに、どうしてそれで評価できるのか甚だ疑問。

本書の内容は、全体的に納得できるものだが、「小さな判断がいくつも重なると、その後の自制心がなくなる」という点は疑問。
エンジニアは余計な頭を使わないから、同じ服を来て同じメニューを食べる。
これは絶対ウソだと私は思う。人間の頭は消耗品ではない。使えば使うほど、慣れていく。
メニューを毎回選んでいれば、その日に食べるメニューなんて頭を使わずにできるだろうし、おしゃれが好きな人は服を選ぶのに疲れることはないだろう。
その後の自制心がなくなるという研究はあるのだろうが、長期的な影響は誰にも分からない。
硬貨のお釣り計算、ナンバープレートの掛け算などをしたら、その後の計算ミスは増えるかもしれないが、長期的な計算力の向上は期待できるだろう。

ラテラル・シンキング(水平思考=既成概念にとらわれず、いろいろな角度から問題を解決する手法)を身につけるための練習

人は「ハードルが低い」と感じた場合にだけ、積極的に関わろうとする。

成功するには、これまで以上にハッカー流の発想と起業家型の行動力が求められる。

言い換えれば、「今ある実績を元手に投資し、さらに大きなリターンを狙う姿勢」だ。

指導者、良き助言者という意味で使われる「メンター」は、このメントールが語源になっている。

歴史を振り返ると、大成功を収めた多くの偉人は良き師、良き助言者に恵まれていることがわかる。

しかも「非公式のメンター制のほうが公式のメンター制よりもキャリアの結果に大きく重大な効果があった」とアンダーヒルは言う。

ビジネスの世界では、失敗によってスキルが高まったり賢くなったりはしない。だが、成功はさらなる成功の呼び水となる。

自分がミスをすると、もっと悪くなる。同僚がヘマをすれば、自分は良くなる。自分が成功すると、次はもっと良くなる。だが同僚が成功しても、自分の成功率向上には効果がない。

「自分自身の失敗については、自分以外の原因に結びつけようとする。運のように、自分の力ではどうにもできないようなものに原因を求める。その結果、将来、同じ作業を任されても奮起するモチベーションが削がれる」とスターツは説明する。

人間は自分以外の失敗例を見ると、失敗した本人の努力不足や能力不足を責めがちだ。逆に成功した人を見ると、「あれは条件が良かったから」などと、本人の力の及ばない理由に結びつけたがる。

我々は、ネガティブなフィードバックをもらうと、人格を否定されたかのように考える。大切なのは、「自分自身の人格」と「失敗という行為」を切り離し、失敗の経験を客観的な実験と捉えることだ。これができれば、フィードバックの効果は何倍にも高まる。

プラットフォームを上手に生かして必要な情報を探し出す能力のほうが重要ではないか。  今はプラットフォーム時代だ。計算能力よりも、独創性豊かな問題解決策を編み出すことのほうがずっと意味がある

努力のための努力は馬鹿げている。「苦節○年」ということ自体に意味はない。レバレッジをかける、つまりテコの原理でひょいと大きな物が動かせるのに、小さな釘抜きでがむしゃらにがんばる必要はない。  プラットフォームを使いこなすことで、スキルが身につき、本当に大切なことに専念できる。物を運びたいときに、わざわざ自分用の車を発明するところから始めるだろうか。車はすでにそこにあるのに。

「運がいい」という現象は、「タイミングよく、絶好の位置に居合わせる」ことだ。実は、サーファーと同様に、絶好のタイミングで絶好の位置に身を置く能力に長けた人々や企業が存在する。彼らはこの〝ビッグウェーブ〟を待つのではなく、自ら探しにいく。

意外にもファースト・ムーバーの47%が失敗に終わっていることが判明した。各分野で最初に製品を売り始めた企業のおよそ半数は、5年後も市場リーダーの座を維持していたが、長期的に業界をリードできたのはわずか11%にすぎなかった。  それに比べて、ファースト・ムーバーの市場開拓後、市場シェアを握った「アーリー・リーダー(初期のリーダー)」の失敗率はわずか8%。53%が同一カテゴリーでの市場リーダーに躍り出る。

売れなかった時代は自分よりも人脈豊富な大物を支え、有名になった今でも自分自身がスーパーコネクターとなり、依然として人助けをしている。そこが本物のギバーか、ギバーの皮をかぶったテイカーかの違いだ。「自分の成功のためだけにやっているなら、必ず行き詰まる」とグラント教授は指摘する。

つまりギバーの根幹である「施し」の精神は、どんな時代でもスーパーコネクターを活用し、思わぬ発掘・発見にたどりつくためのスマートカットなのだ。

幸福感を得るために、「大きいもの、いいもの」をめざす必要はない。前進を続ければいいのだ。

実際、保育器の場合、巨大化、高機能化が従来の路線だった。そこでハッカー的発想に立つなら、小さくしてみることが大切だ。その発想でチェンのチームは世界のトップに立った。  このことからブレークスルーと言えるような大きな成功の秘訣が見えてくる。「シンプル化」を貫くことで、単に良い製品ではなく、驚異的な製品が誕生するのだ。

破壊的イノベーション型製品の根底にあるのは、シンプル化という考え方だ。

小さな判断がいくつも重なると、その後の自制心がなくなることが判明したのだ。

制約があるほうが独創性は発揮しやすい。例えば「何かおもしろいことを言ってください」と話を振られたら、固まってしまう人も多いだろう。「自由」がありすぎるからだ。「○○を使って何か謎かけを」と言われたら考えやすい。フォーマットも決まっている。制約こそアイデア発揮の原動力なのだ。

その秘訣を尋ねると、不思議な答えが返ってきた。「10%改善するよりも、10倍いいものを作るほうが簡単なんですよ」。

2009年、行動心理学者のスティーブン・M・ガルシアとアビシャロン・トーアは、たくさんライバルがいると知っただけで成績が下がることを突き止めた。

「一般的に言って、現状より10%改善しようとするなら、営業やマーケティングに相当力を入れなければなりません。価値としてはごくわずかしか増えていないとはいえ、人々に振り向いてもらうには、それなりの力が必要なのです。一方、たくさんの人に向けて、これまでより10倍もいいものを作るなら、黙っていても売れますよ。本当に価値を飛躍的に高めたのなら、儲けないようにするほうが難しいですよ」(テラー)

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