iphoneの読み上げで読了。
子供３人をスタンフォード大に入学させたアグネス・チャン。
彼女が子供の教育に熱心なのは、中国系の家で育ったことと無関係ではないだろう。
彼女は香港系だが、中国系の人たちは、政府による保護に頼り切ることがない。
だから、教育と人間関係を大切にする。頭の中と友達は政府に奪えないからだ。
だから、彼女自身が、芸能活動を中断してアメリカへ留学した。
そして、子供たちがいい教育受けられるようにすべての資源を投下した。
以上のことであれば、単なる教育ママの話だったろう。
すべてのことを子供優先で考えており、その徹底ぶりには驚かされる。
東大理三にすべての子供を入れた佐藤ママの話もそうだが、こういう方々は決して子どもたちを強制して詰め込み教育させたわけではない。
それなら、子供が何人も継続して受験に成功できるわけがない。
子供を観察し、知的好奇心を伸ばし、自己肯定感を育てる教育を行っている。
幼少期の教育は非認知スキルの向上につながり、結果として所得向上につながる、というのは有名だが、このようないわゆる「教育ママ」の経験談を読むと、納得できる。
メディアで囃し立てる「教育ママ」像とは異なる姿がみえてくる一冊だ。
