【本】17122『社会脳からみた認知症 徴候を見抜き、重症化をくい止める』伊古田俊夫

投稿者: | 2017-12-07

脳解剖の視点から認知症をとらえるとこうなるか、という本。
認知症という機能疾患を、画像診断だけで捉えるのはどこか違和感があるが、色んな情報を駆使するのはいいことだろう。

人の心の社会との関わり、社会的な行動を脳機能として解明する学問、それが「社会脳科学(社会神経科学)」

他人に関心をもつ──社会の中で人間関係が築かれていくこの第一歩は、前頭葉内側面(前部帯状回)によって踏み出されると考えられています。

行動・心理症状は、認知症介護の面で重要ですが、環境整備や体調管理、介護の対応の改善などで軽減することができる症状も含まれています。行動・心理症状に分類されていても、近年の研究で中核症状に移したほうが適切と考えられ始めている症状もあります。レビー小体型認知症における幻視症状や、前頭側頭型認知症での立ち去り行動・常同行動など

新しい認知症の診断基準では、「学習と記憶」「言語」「実行機能」「注意」「知覚─運動機能(視覚構成認知など)」に加え、「社会的認知」を正式に認知機能として位置づけました。

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