【本】17043『世界に通用する一流の育て方』廣津留真理

投稿者: | 2017-03-20

子供を、大分の公立校から、ハーバード大に進学させた母親が書いた、教育の本だ。
このような、いわゆる「教育ママ」はとかく否定的な意見が多いが、私は素晴らしいと思う。
というのも、だいたいの方が、子供をよく観察して、子供にあわせた教育を行っているからだ。
決して、自らのアクセサリーとして扱っているわけではない。

幼少期の子供を放置せず、知的好奇心を刺激し、才能を伸ばす。
これは画一的な教育では困難だろう。

筆者が言うように、学校での教育を「教育を外注するだけ」という考え方は面白い。
たしかに「専門家」の扱いとしては外注が正しい使い方だ。
塾にしても、「受験の合格方法やノウハウの外注先」にすぎない。
もっとも重要なのは、家庭学習というのは間違いない。

この考え方は、医療にも通じる。
医療知識の非対称性が薄れつつあるいま、医師による診察は、「健康の外注」という程度にとらえた方が正しい場合も多い。
自分で信頼に足る情報を収集し、健康的な生活を送り、それでも病気になったときには医療を受ける。
医師のなかに、健康的な生活について最新・最高の知識を持っているヒトは少ない。これくらいハードルを下げてもらったほうが気楽ではあるだろう。

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