【本】『 新・リーダー論 大格差時代のインテリジェンス』池上彰, 佐藤優 #96

投稿者: | 2016-11-28

”新自由主義とは、いわばお金以外に価値基準がないということで、そうした価値観不在の環境から生じるのがナルシシズムだ、ということです”
”産業革命以来、格差を減らすことができる力というのは世界大戦だけだったことがわかる”
”民主主義が機能不全に陥っている今日において、「諮問会議」のような政策決定のあり方は、先進国に共通の現象です。日本でも、小泉政権以来、その傾向が強まっています。”
”かつての日本育英会が、いま日本学生支援機構となって、返済が遅れているローンをすべて債権回収会社に引き渡している”
”核開発を表明するか、核開発が発覚した瞬間から、日本はウランを輸入できなくなります。…ということは、原発に一定程度依存していることが、逆に、核開発をしない保証になる。”
”近代国家においては、すべての土台をなすのが教育です。ですから、教育の中に、リーダー論、リーダーシップ、愛国心を埋め込む必要があります。しかし、リーダーシップや愛国心などをむき出しで鼓吹しても効果はありません。これまでは、そこを文化に埋め込む形で自然に身に付くようにしてきました。  ところが、その文化が弱くなっています。小説など読んでも無駄だと思っている。日本史も役に立たない。和歌など詠んでも意味がない。しかし、そういうところからは、リーダーは育たない。”
”どうすればリーダーが育つのかは、よくわからない。しかし、少なくとも教養、リベラルアーツを備えていなければ、リーダーとして育たない。”
”エリート教育に必要なのも、実は、個々の知識や教養以上に、人間は「群れをつくる動物」であり、「独りでは生きていけない存在である」ということを教え、学ぶことではないかと思います。”

やはり佐藤&池上さん本はなんだかんだ面白い。選挙前の本ですがトランプが勝つのを予想していたかのような書きぶりでした。

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