【本】16059 石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 by 岩瀬 昇

投稿者: | 2016-06-22

石油価格は投資マネーによって左右されることはよく知られているが、その埋蔵量は何に左右されるのか?

筆者の述べる定義は以下だ。
“「埋蔵量」とは、この「技術的に回収可能な資源量」のうち、通常の方法で経済的な採掘が可能なものを言い、回収可能性の度合いに応じて「確認埋蔵量( proved reserve =1P)」、「推定埋蔵量( probable reserve =2P)」、「予想埋蔵量( possible reserve =3P)」という。詳細な定義について共通なものはないが、一般的には 90% 以上の回収可能性がある場合を「確認埋蔵量」といい、 50% 以上の場合を「推定埋蔵量」、 10% 以上の場合を「予想埋蔵量」と呼ぶ”

“通常、「埋蔵量」と言うとき、それは「確認埋蔵量」を指し、ほぼ全量を経済性をもって生産することが可能”なものを指す。

筆者は、今後アメリカの国力は増していくと考えている。
その理由は、シェールガスだ。
現在はバブルが落ち着き、シェールガスでアメリカン・ドリームを目論んだ業者の倒産が相次いでいるが、いずれ技術の進歩がコスト低下につながり、産油量が増えるだろう。つまり、埋蔵量の回収可能性が高まるのだ。
その結果”安価なシェールガス、シェールオイルがアメリカのエネルギー自給率を高め、さらなる技術革新をもリードする活力を生み出す”という良循環につながるというのが筆者の意見だ。

“エネルギー問題を考える場合、もっとも大事なのは一次エネルギーと呼ばれる石油、天然ガス、石炭、原子力、そして水力を含む再生可能エネルギーをどこから、どの程度の割合で長期的に確保するか、ということ”

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