ローマ帝国繁栄の源泉を「多様性の確保」と「フロンティアの拡大」として、その本質を現代に応用しようと考察している。
歴史の本として読んでも面白い。
ローマ時代・大航海時代の市場化、多様化、分散化から、産業革命後に組織化、同質化、集中化が起きた。
また前者に戻っているというのが野口氏の意見。
会社という組織自体が、昔の航海チームのようにプロジェクトベースで集合・解散を繰り返すくらい柔軟な形態になればいいと筆者は言う。
しかし、組織を持続させることだけで利益を得る人もいるわけで、そことのせめぎ合いになりそう。
いずれにせよ、多様性を否定した国家が常に衰退を迎えるという一般性は、たしかにあるだろう。