【本】16080 代表的日本人 by 内村 鑑三, 鈴木 範久

投稿者: | 2016-07-17

本著は、「代表的日本人」として、西郷隆盛・上杉鷹山・二宮尊徳・中江藤樹・日蓮という5名を挙げて、それぞれの方について述べています。

この本の内容を評価する上で、当時の時代背景を考慮する必要があります。

当時は明治維新後で、日本は列強諸国へ追いつこうと努力していた時期です。
そのなかで、新渡戸稲造は英語で「武士道」を書き、日本人の美徳・価値観について世界へ発信しました。
また、岡倉天心は「茶の本」を書き、日本の美術について世界へ発信しました。
本著とあわせて、当時を代表する三作品で、いずれの著作も日本の伝統的価値観について世界へ発信し、欧米諸国と比して日本が負けていないことを世界に示す内容です。

キリスト教徒である内村鑑三の嗜好が多分に入り込んだ人選ですが、この五名への考察は深く、勉強になります。

以下気になった箇所。
“日蓮の生涯は、マホメットから多妻主義をさしひいた生涯”
なかなか風刺の効いたコメントです。

折りに触れ読み返すであろう名著です。

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【本】16080 代表的日本人 by 内村 鑑三, 鈴木 範久」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 【本】16083 現代語訳 武士道 by 新渡戸稲造 – Moritas

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