人口減少社会での新しい経済活性策について述べた一冊。
“私は日本が今入り込んでいる状況を、“低欲望社会”と呼んでいます。要するに、欲望のない社会です。欲望のない社会にはどういう問題が出てくるかというと、今までの経済原論が全部成り立たなくなるんです。”
“将来的には介護士などがうんと足りなくなるから、国内以外の手に依存せざるを得ないと思います。日本はこれをごまかしてロボットでやろうとしたりしていますが、そういう解決策は若干のプラスにはなっても、それだけで問題を解決できるわけではありません。”
対策として、以下のような策が提案されている。
・外資企業の誘致により海外の頭脳を集める。
そのために重要なのは、『1番目は学校、2番目が「教会」です。神戸には教会もたくさんあります。3番目に奥さんの働き口、あるいは奥さんが参加できるコミュニティがあるか』
・高齢化により需要が高まる新しい産業を生み出す。
例えば『千葉市稲毛区のアクティブシニアタウンです。定年後のシニアが集まって暮らすコミュニティを作っています。高齢化が進む日本で、リタイアした人たちにとって最大の問題は「寂しさ」なので、これは大きな需要が見込めます。』この例は、相馬市の井戸端長屋にも通ずる。