【本】16024 これがガバナンス経営だ!ストーリーで学ぶ企業統治のリアル by 冨山和彦, 澤 陽男

投稿者: | 2016-03-19

ガバナンスとは何か?
本書によれば
“ガバナンスの本質とは組織体において権力作用が健全に作用しているか否かを問うものであり、企業組織の最高の権力作用はトップ人事である。そのあり方は、まさにガバナンスの本質論そのもの”である。

そして、企業とは誰のものか。
私はこれまで、株主だと思っていました。

ですが、実はこう言われるようになったのはつい最近のようです。
大恐慌時代をきっかけに、経営陣と一般株主との情報の非対称性といったコーポレート・ガバナンスにつながる問題意識が出てきたようです。

政治の例えが秀逸でわかりやすい。
すなわち、国民が株主。主権ではあるが、素人にすべて任せるのも危ない。
政治家が経営陣。方針をたてるときには、必ずしも国民の目の前ですべて行われるとは限らない。だが、国民のいうことを無視すると罷免される。

後半の経営ストーリーは私には不要だったが、前半だけで読んでも面白い本だった。

心に残ったのは
「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する」というジョン・アクトンの言葉。

医療の世界では、学会などが方針などブラックボックスで決めています。
ガバナンスなど遠い話でしょう。

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