筆者は、歴史関係の書籍を多く書いている。
戦国時代の戦争について資料をもとに考察している。
戦国時代は、毎日のように戦争があった。
“近衛尚通の日記『近衛尚通公記』には「世上の儀、いわゆる戦国の時の如し、何れの日にか安堵の思いを成さんや」”
と書くほどである。
そのなかで、戦争の方法が前期と後期で大きく変わっていった。
前期では、土佐の一領具足で有名な、半農半士がメインだったのが、織田家→豊臣家が勢力を広げるなかで、兵農分離が進んだために、戦闘を専門とする武士がメインとなったようだ。これにより、長期の攻城戦が可能になり、籠城=敗戦という図式が出来上がった。(前期には上杉家vs北条家のように、籠城戦で耐えぬいた例もあった。)
武士の専門化傾向が進むと書いたが、実際は農家の二男以下であったようだ。前田利家も農家の五男である。おそらく、相続によって田畑の面積が小さくなることを防ぐ目的もあったのだろう。