アバウトでもいいから先のビジョンを考えておくようにというアドバイス。内容はわかりやすく、きれいごとではなく本音を表現するよう気配りされており、一般的といえば一般的だが多くの医学生が目標とするにはよいと思われる道がいくつか示されている。1点だけ、有名な研修病院やいわゆる一流の施設には良い人材が集まる、という点には反論したい。有名に「なってきた」研修病院や一流といわれるように「なってきた」施設など、伸びているところは確かにそうだ。しかし、長いこと一流というブランドになってしまっている施設では、必ずしもそうとは限らない。ブランドに惹かれて集まる人材が増え、成長が停滞するからだ。進路に悩む医学生や若手医師は一度読んでみる価値はあると思う。