筆者はベンチャー企業を立ち上げ、その後何度も裏切りや、資金繰りに苦しみ、それでも挫折にめげずにベンチャーでの挑戦を続けている。
苦しい時代の部分は、なかなか身に迫る思いだ。
読みやすいので、すぐ読むことができる。
筆者に比べて、医師はノーリスク。もっと挑戦が必要だと感じた。
僕は世界をよりよくしたい。それこそが創業のミッションであるべきだ。企業にとって利益や拡大よりも大切なものがある。それは人を幸せにすることだ。「なんとかする会社」に憧れ、自分自身が楽しんで暮らすことを夢見て創業した僕が、数多くの失敗を経て、ようやくたどり着いたこと。それは人を幸せにしたい、世界をよりよくしたいという、起業家が持つべき使命だった。 起業家の存在意義は、やみくもに会社を大きくすることではない。自分たちが生み出すプロダクトやサービスを通じて、人々の幸せの循環を生み出し、よりよい世の中を創ってゆくことだ。その社会的な価値を認めてくれる人がいてはじめて事業が社会に根をおろし、結果として持続的な成長ができる
最後に、三つの「しない」を宣言した。「無理な集客」「品質を犠牲にする仕事」「安易な業態拡張」
これからは社員に愛され、顧客に愛され、地域に歓迎される、そんな三方よしの企業だけが生き残れる時代になるはずだ。
「苦しい時こそ素直になることが何よりも大切だったな。反省し、心を開き、助けを請い、誠実に振る舞うこと。そうすることで、新しい自分が生まれてくるんだと思う」
そもそも失敗の原因は複合的だ。しかし、それを自らの過ちではなく、経営環境、幹部や社員、不運といった他責にする経営者は、人間不信の度を深め、孤独の闇に陥ってしまう。自分自身の弱点や失敗を客観的に見て、素直に変わろうと努力する人だけが、新しい自分、未見の我に出会い、新たな自分を創造できるのだろう。