こちらも出口治明氏の『ビジネスに効く最強の「読書」』でお勧めされていた一冊。
ユートピアという言葉を作り上げた書籍だ。
技術によって生産性が上がり、労働者が一日の一部しか働かなくなってよくなった生活を描いている。
この生活は、人工知能が発達して労働時間が短くなった時代にも通用する話だ。
人工知能が発達し、知的生産の多くが人工知能に取って代わるようになると、社会が共産主義に近くなると説く専門家がいる。
ユートピアでも、住民は平等であり、金銭をむやみに集めることはしない。なぜなら、そうしなくても生活に不自由しないからだという。
しかし、ユートピアの平等は、奴隷によって支えられている。思想の多様性もなく、もはや思想統制といっていい。
人工知能やロボットが多くの仕事をすることで、人々は本当に平等になりうるのだろうか。
実際には、ロボットより”安価”な人が搾取されるだけのように思うが。