【まとめ】
所要時間は60分。
中国に対して批判的な本。
ですが、大体の方向に同意します。資料として有用。
【筆者紹介】
石平
日中問題の評論家。
「誰よりも中国を知る男 石平(せきへい)の公式サイト」というものもあります。
黄文雄
こちらも日中問題の評論家です。
【感想】
全体的に、中国が嫌いという思いが強く出過ぎている気がします。
しかし、統計データなどを批判的に解釈する姿勢には賛成します。
「そもそも中国人とは」という書き方があった場合、筆者の思いが強すぎてすこし眉唾です。
中国のGDP成長率7%はありえないと筆者は指摘します。
経済状況を知るうえで、「電力消費量」と「鉄道貨物輸送量」「銀行融資」に注目しています。
確かに、これらは実需を反映するので、有用でしょう。
不動産バブルが弾けるという観測には賛成します。明らかに、現在は実需を超えた公共事業です。
銀行の不良債権も多いと言います。
シャドーバンキングの項は面白いです。伝統的に青幇や紅幇などの地下銀行が発達しているそうです。
ブラックマネーがGDPの40%というのはさすがに多すぎる気もしますが。
余った労働力のためにAIIBを作ったというのはその通りでしょう。
中国のためにできた組織がどこまで機能するのか、興味深いです。