【本】17143『シンギュラリティ・ビジネス AI時代に勝ち残る企業と人の条件』齋藤和紀

投稿者: | 2017-12-24

面白いが、これまで類書を読みすぎて新しい情報はベンチャー紹介の項くらい。

カーツワイルが挙げたのは、ジェネティクス革命、ナノテクノロジー革命、そしてロボティクス革命の三つ。

1 デジタル化(Digitalization)2 潜行(Deception)3 破壊(Disruption)4 非収益化(Demonetization)5 非物質化(Dematerialization)6 大衆化(Democratization)

デジタル化が起きた段階では、あまり大きなインパクトが生じない──これはエクスポネンシャルな進化の大きな特徴といえます。指数関数のグラフは、初期段階ではほとんど上昇しません。しばらくは、ほぼ横軸と平行に近い形で推移します。直線的な成長をイメージする人にとっては、期待を下回るレベルにしかならないのです。

ある技術の発展は、こうして既存の何かを非収益化するので、「被害」を被る側はあらかじめ対策が必要です。しかしディアマンディスによれば、この「非収益化」にも潜行性があります。いつ、何が、どれくらい非収益化するのかが表面的には見えにくいため、対応が遅れてしまうのです。

スマートフォンのカメラ機能を使って身体的なデータを分析し、がんの診断を行う技術を開発しているベンチャー企業もあります。まるで体温計で熱を測るような感覚で、手軽に病気の診断ができるようになる

インターネットのテクノロジーを利用してあまった資源を融通しあう経済モデルを総称してシェアリング・エコノミーと呼びます。

中島 昔の技術は二番手が強かったんです。一番手は開発費もかかるし苦労も大きいので、二番手に真似をされるとあっという間に抜かれてしまいました。でも現在のIT関係は、トップランナーのひとり勝ちですよ。あとから真似しようと思っても、変化のスピードが速いから二番手は追いつけません。

Pocket