AMSTAR-PF: a critical appraisal tool for systematic
reviews of prognostic factor studies
- 疾患の発症や自然経過、治療反応の予測は臨床意思決定に極めて重要であり、これらは予後因子(prognostic
factors)に基づいて行われることが一般的である。予後因子研究とその系統的レビューは増加の一途を辿っており、これらのレビューの信頼性を確保するためには、その質を正確に評価することが不可欠であると認識されていた。しかし、予後因子研究の系統的レビューに特化した質の評価ツールは、これまで存在しなかった。この評価ツールの空白を埋めるため、予後因子研究の系統的レビューの質を評価するための新しいツール「AMSTAR-PF (A MeaSurement Tool to Assess systematic
Reviews of Prognostic Factor studies)」が開発された。
AMSTAR-PFの導入により、予後因子研究の系統的レビューの質と信頼性をより正確に評価することが可能となる。これにより、予後因子に関するエビデンスに基づく臨床意思決定の精度が向上し、患者へのより個別化された医療提供に貢献することが期待される。
The impact of skin tone on performance of pulse oximeters
used by NHS England COVID Oximetry @home scheme: measurement and diagnostic accuracy study
- Known:
パルスオキシメーターは、末梢血酸素飽和度(SpO2)を非侵襲的に測定する有用なデバイスであるが、皮膚の色調、特に暗い皮膚を持つ患者において測定精度が低下する可能性が以前から指摘されていた。この影響は、COVID-19パンデミック下で自宅療養患者のモニタリングにパルスオキシメーターが広く使用されるようになったことで、より顕著な問題として認識されていた。 - New: NHS England COVID Oximetry @home
schemeで提供された5種類のパルスオキシメーターは、暗い皮膚調の患者において、明るい皮膚調の患者と比較してSpO2測定値が高くなる傾向があり、低酸素血症の検出における偽陰性率の増加(特にSpO2
>94%にもかかわらずSaO2 ≤92%である割合)が臨床的に重要になりうる差で観察された。 - Future:
今後の臨床応用においては、パルスオキシメーターのSpO2測定値の解釈に際して患者の皮膚の色調を考慮する必要があり、暗い皮膚調の患者に対する低酸素血症の過小評価リスクを低減するための、より正確で公平なパルスオキシメトリー技術の開発や、既存デバイスの補正アルゴリズムの検討が求められる。
Cast immobilisation versus surgery for unstable lateral
malleolus fractures (SUPER-FIN): randomised non-inferiority clinical trial
- Known:
不安定な単果腫骨折(Weber
B)に対して、保存的治療(キャスト固定)と観血的治療(整復固定術)のどちらが優れているかについては、明確なコンセンサスが得られていなかった。特に、静止X線写真では関節包の安定性が保たれているものの、外旋ストレステストで不安定性が示唆される症例における治療選択は、臨床医の判断に委ねられることが多かった。 - New:
初期X線写真では関節包の安定性が保たれているが、外旋ストレステストで不安定性が示唆される単果腫骨折(Weber B)に対し、キャスト固定は手術(整復固定術)に劣らない有効性を示し、かつ治療関連有害事象も少なかった。 - Future:
本研究の結果は、本疾患に対する治療選択において、より非侵襲的なキャスト固定の選択肢を臨床現場で積極的に検討する根拠となり、患者のQOL向上および医療経済的な観点からも意義深い。
A step forward for ankle fracture management
- Known: 足関節骨折、特に不安定な外果骨折(Weber
B型など)の治療においては、整復位が保たれている場合は保存的治療(ギプスやブーツ)が、転位のリスクが高い場合には手術療法が選択されるのが一般的である。しかし、特にWeber
B型骨折における不安定性の正確な評価は、臨床所見だけでは困難な場合が多く、徒手的なストレステストや荷重位X線撮影などが用いられている。 - New: ストレステストで不安定と判断された外果骨折に対し、ギプス固定は手術と同等の治療成績(非劣性)であることが示された。
- Future: ストレステストで不安定と診断された外果骨折においても、保存的治療が有効な可能性があり、患者の選択肢が広がる可能性がある。
Experiences of access to general practice in England:
qualitative study and implications for the NHS 10 year plan
- Known:
イギリスの国民保健サービス(NHS)は、長年にわたり一般開業医(GP)へのアクセス改善が喫緊の課題と認識されており、政府はNHSの10年計画において、デジタル化、地域包括ケアへの移行、予防医療の強化という3つの柱を掲げて改革を進めようとしている。 - New: イギリスのGPへのアクセスに関する患者、介護者、スタッフへの質的研究では、NHS
10年計画で提案された「デジタル化」「地域包括ケアへの移行」「予防医療の強化」という3つのシフトは、一部の利便性向上や効率化をもたらす可能性はあるものの、患者が本来求めているGPとの人間的なつながりや共感を損なうリスクがあり、既存のサービスを断片化し、ケアの継続性を低下させる可能性が示唆された。 - Future:
GPへのアクセス改善策は、患者や医療従事者の視点を十分に考慮し、ケアの継続性や既存サービスの統合性を損なわないよう、慎重な設計、実装、評価が不可欠であり、ステークホルダーとの協働が強く求められる。

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