Comparative Gastrointestinal Safety of Dulaglutide, Semaglutide, and Tirzepatide in Adults With Type 2 Diabetes | Annals of Internal Medicine
- Known: Glucagon-like peptide-1 receptor agonists (GLP-1 RAs) や tirzepatide は、2型糖尿病患者において血糖コントロール改善効果と体重減少効果を示す一方で、悪心、嘔吐、下痢、便秘といった消化器系副作用が比較的多いことが知られている。しかし、これらの薬剤間で、特に重篤な消化器系有害事象(AEs)のリスクにどのような違いがあるのか、大規模な実臨床データに基づいた比較研究は限られていた。
- New: 本研究は、実臨床における T2D 患者を対象に、dulaglutide、subcutaneous semaglutide、tirzepatide の間で重篤な消化器系有害事象(急性膵炎、胆道疾患、腸閉塞、胃不全麻痺、重度の便秘の複合エンドポイント)のリスクを比較し、3剤間で有意な差は認められなかったことを明らかにした。
- Future: 今回の結果は、T2D患者に対するこれらの薬剤選択において、消化器系安全性プロファイルが大きく異なるという懸念は現時点では払拭される可能性があり、個々の患者の病態や治療目標、薬剤の有効性や費用などを総合的に考慮した上で、薬剤選択を行う上での一助となる。ただし、血糖コントロールや Body Mass Index (BMI) の残存交絡の可能性は残っており、さらなる検討が期待される。
Effect of Nonmedical Cannabis Legalization and Exposure to Retail Stores on Cannabis Harms: A Quasi-experimental Study: Annals of Internal Medicine: Vol 179, No 1
- Known: 2018年にカナダが非医療用大麻を合法化し、商用小売市場を初めて許可した。他の合法的な物質を販売する店舗の密度を制限することは、使用量や健康被害の減少と関連しているが、大麻に関しても同様の関連性は十分に確立されていなかった。
- New: カナダ・オンタリオ州における地域ベースの自然実験において、大麻小売店への曝露(店舗から1000m以内)は、大麻関連の救急外来受診率の相対的な増加(月間12%)と有意に関連していた。
- Future: 大麻合法化を検討している国々において、特定の地域での店舗開設の禁止、店舗密度の制限、あるいは総店舗数の制限が公衆衛生上の利益をもたらす可能性が示唆されており、大麻合法化の議論において、店舗配置戦略の重要性が示唆される。
Risk for Scrotal Surgery After Laparoscopic Donor Nephrectomy: A Population-Based Cohort Study: Annals of Internal Medicine: Vol 179, No 1
- Known: 男性生体腎移植ドナーにおける腹腔鏡下腎摘術後の長期合併症として、摘出側同側の陰嚢水腫が報告されており、一部のドナーは症状緩和のために手術を受けている。しかし、その長期的なリスクについては不明であった。
- New: 男性生体腎移植ドナーは、一般男性と比較して、腹腔鏡下腎摘術後に陰嚢手術を受けるリスクが有意に高い。
- Future: 腹腔鏡下腎摘術を受けた男性生体腎移植ドナーに対し、長期的な陰嚢水腫のリスクを考慮した経過観察や、原因究明に向けたさらなる研究が臨床現場で求められる。
Proteinuria or Albuminuria as Markers of Kidney and Cardiovascular Disease Risk: An Individual Patient–Level Meta-analysis: Annals of Internal Medicine: Vol 179, No 1
- Known: 尿中アルブミン・クレアチニン比(UACR)と尿中蛋白・クレアチニン比(UPCR)は、いずれも慢性腎臓病(CKD)の診断やモニタリングに臨床で用いられている。しかし、どちらの指標が臨床転帰により強く関連するか、またそれが患者背景によって異なるかどうかは不明であった。
- New: 本個別の患者データを用いたメタアナリシスにより、UACRはUPCRよりも腎不全リスクとの関連が強く、この傾向は特にUACRが高いサブグループで顕著であることが示された。
- Future: 今後のCKD患者の診断およびリスク層別化においては、UPCRよりもUACRの使用を優先することが推奨される。
Interventions to Improve Advance Care Planning Documentation in the Electronic Health Record: A Cluster Randomized Trial: Annals of Internal Medicine: Vol 179, No 1
- Known: Advance care planning (ACP) は患者の意向を伝える上で重要であるが、医療システム全体での普及は進んでいない。
- New: 電子カルテ(EHR)を活用した自動化されたACP介入に、臨床医トレーニングおよび郵送資材を組み合わせ、さらに健康ナビゲーターによるアウトリーチを追加することで、重篤な疾患を持つ患者におけるACP文書化(Advance Directive (AD) または Physician Orders for Life-Sustaining Treatment (POLST) form のEHRへの登録)が有意に増加する。
- Future: EHRシステムに統合された多段階のACP介入戦略は、ACP文書化率向上に有効であり、特に健康ナビゲーターの関与がその効果を増強するため、今後の臨床現場におけるACP推進のモデルとなりうる。
- グループ1(基本介入):
- EHRポータルおよび郵送で、事前指示書(Advance Directive: AD)を含む手紙を送付。
- グループ2(強化介入):
- グループ1の内容に加え、ACP支援サイト「PrepareForYourCare.org」へのリンクを提供。
- さらに、わかりやすいパンフレットを郵送。
- グループ3(ナビゲーター介入) – 最も効果的:
- グループ2の内容に加え、ヘルス・ナビゲーターによるアウトリーチ(働きかけ)を実施。
- グループ1(基本介入):
- 単なる資料送付(グループ1)やWebサイトへの誘導(グループ2)よりも、「ヘルス・ナビゲーターによる人的なサポート(アウトリーチ)」を加えた多段階の介入(グループ3)が、文書化率(ADやPOLSTの登録率)を有意に向上させる
- 参考:https://prepareforyourcare.org/

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