今週のNEJM(2/19)
再発・難治性多発性骨髄腫に対するテクリスタマブとダラツムマブ併用療法
– Known:Teclistamabは重度の前治療歴がある再発・難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者において持続的な奏効を示し、Daratumumabは多発性骨髄腫患者の生存期間を改善することが知られている。
– New:1〜3ラインの前治療歴があるRRMM患者を対象とした第3相試験で、Teclistamab–Daratumumab併用療法は、DaratumumabとPomalidomide/DexamethasoneまたはBortezomib/Dexamethasoneの併用療法と比較して、無増悪生存期間を大幅に延長し(36ヶ月無増悪生存率83.4% vs 29.7%)、完全奏効、全奏効、微小残存病変陰性率も有意に高かった。
– Future:本研究結果は、前治療歴のある多発性骨髄腫患者においてTeclistamabとDaratumumabの併用が優れた有効性を示し、新たな標準治療となる可能性を示唆する。
シスチン症に対する造血幹細胞遺伝子治療
– Known:シスチン症はCTNS遺伝子の変異による多臓器性リソソーム蓄積症であり、Cysteamineは疾患の進行を遅らせるものの完全に防ぐことはできない。
– New:第1-2相試験において、CTNS遺伝子を導入した自己CD34+細胞(CTNS-RD-04)による遺伝子治療が6名のシスチン症患者に実施され、骨髄破壊的レジメンと基礎疾患に起因するものと一致する有害事象が認められたが、安全性は概ね良好であり、白血球内シスチンレベルの減少が確認された。
– Future:この小規模研究は、CTNS-RD-04がシスチン症に対するex vivo遺伝子治療として安全性と有効性の兆候を示しており、今後の大規模臨床試験での評価が期待される。
筋強直性ジストロフィー1型に対する抗体-オリゴヌクレオチド複合体
– Known:筋強直性ジストロフィー1型(DM1)は、DMPK遺伝子のトリヌクレオチド繰り返し配列の伸長により毒性のあるmRNAが生じ、異常な選択的スプライシングを引き起こす進行性の神経筋疾患であり、承認された治療法がない。
– New:第1-2相試験で、トランスフェリン受容体1とDMPK mRNAを標的とする抗体-オリゴヌクレオチド複合体であるdelpacibart etedesiran (del-desiran [AOC 1001])がDM1患者に投与され、軽度から中程度の有害事象が主であったが、重篤な有害事象が2例発生したものの、筋組織中のDMPK mRNAレベルの有意な減少と、異常スプライシングの改善が示された。
– Future:本データは、del-desiranがDM1患者の筋組織へ薬剤を届け、異常な選択的スプライシングを改善する可能性を示唆しており、さらなる臨床研究による詳細な有効性と安全性の検証が期待される。

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